機能性 Test service 04

繊維製品の抗ウイルス性試験方法 (JIS L 1922 プラーク法)

  • 一般衣料品
  • 寝衣類
  • 肌着・下着
  • 水着
  • マフラーネクタイ類
  • 帽子
  • 靴下・手袋類

目的・概要

最近、衣服の機能性として清潔さを謡った製品が多くなりました。私たちが身に着ける衣服は日々、色々な環境に触れています。

例えば満員電車やスポーツ観戦など人の密集する場所では、人との接触が多くなります。すると目には見えないウイルスも付着し、そのまま自宅へ運び風邪や食中毒の原因となります。本試験は抗ウイルス加工(清潔さ)を施した繊維製品がどのくらい効果があるかを評価します。

※「抗ウイルス加工」とは病気の治療や予防を目的とするものではなく、衣服やモノに付着しているウイルスを減少させる効果があるものです。

補足

ウイルスとは

大きさが20~250nm(1nmは1mmの100万分の1)の大きさ。形は様々。
種類によってはウイルスの周りに脂質の殻(エンペロープ)を持つ。ウイルスは宿主となる細胞(ヒトや動物など)に侵入し増殖する。

試験可能なモノ

糸や繊維製品全般

試験概要

使用するウイルス

A型インフルエンザウイルス

ネコカリシウイルス(ノロウイルスの代替)

試験操作

試験試料(抗ウイルス加工品)と対照試料(標準綿布)にウイルス液を接種します。決められた時間放置し、試料に接種したウイルス液を取り出します。取り出したウイルス液を培養し、感染価(ウイルスに侵された細胞の数)を測定します。試験試料と対照試料の感染価を比較し、差を算出することで抗ウイルス活性値[Mv]を求めます。


この抗ウイルス活性値[Mv]の数値で、試験試料の抗ウイルス性を評価します。



抗ウイルス性試験の評価基準(参考)

抗ウイルス活性値効果の程度
3.0>Mv≧2.0効果あり
Mv≧3.0十分な効果あり

SEKマークの評価基準

(一社)繊維評価技術協議会は繊維製品を対象にした、抗ウイルス加工のマーク認証を行っています。

使用ウイルス・試験方法:上記の試験概要と同様に行います。

※抗ウイルス加工の耐久性を見るため、未洗濯と決められた方法で洗濯処理をした試験試料を使用します。

評価基準

抗ウイルス活性値[Mv]≧ 3.0