起毛(意図的に毛羽立たせた)加工や獣毛混用素材、撚りの弱い糸を使用した生地は着用時に、生地から脱落した繊維片が他の衣服や雑貨品、家具などに付きやすいことがあります。特に濃淡のように色の差が大きいもの同士では目立ってしまいます。
毛羽付着試験は主に獣毛繊維を含む素材や、起毛加工品などに適用します。これらの素材はあらかじめ毛羽が落ちる程度を試験しておくと良いでしょう。
セロファンテープ法
目的・概要
毛羽付着試験は生地にセロファンテープを貼り付け、所定の圧力をかけた後、静かにテープを剥がします。
テープに付着した毛羽の量から他の衣類やバッグなどに毛羽が付く程度を評価します。
試験片
300mm×400mm以上の生地
試験
- 平らな台の上に試験面を上にして試験片を広げる。
- 粘着面を生地側にして、所定のセロファンテープを試験片に乗せる。
- テープの上に所定の荷重を掛けた後、荷重を取り除く。
- テープを静かに剝がし、同じテーブで場所を変えて操作を5回繰り返す。
- テープを新しいものに変え、3枚のテープで同じ操作を行う。
- テープに付着した毛羽の量を標準見本と比較して等級判定する。
結果
3回の平均値を算出する。
試験結果例
生地 | 試験結果例 | 一般的な目安 |
織物 | 4級 | 3級以上 |
編物 |