野外で長時間運動した後に汗をかいた部分の服の色が変わってしまったことはありませんか?これは汗をかいた状態で光が当たっていたことが原因で変色したと考えられます。
汗試験や耐光試験では色の変化がない場合でも汗に濡れた部分が光に当たると変色することがあります。主にスポーツウエアや夏物衣類に発生することが多いです。
繊維製品は着用洗濯や保管などの様々な原因によって色が変わってしまったり、他のものに色移りしてしまうことがあります。
試験の目的・概要
汗耐光試験では光と汗の複合作用による色の変化を調べます。
汗耐光試験は、試験片を人工的に作成した酸性とアルカリ性の人工汗液に浸せきし、一定時間光に当てます。その後生地の変色をグレースケールで等級判定し評価します。
試験片
・70mm×60mmの試験片×2枚
(柄物やプリント生地などは色ごとに試験を行うため試料はさらに大きなものが必要)
方法
- 試験片を人工汗液に入れて30分間浸せきする
- その後、試験ホルダーに取り付け耐光試験機で3級ブルースケールが標準退色するまで照射する
- 照射後、試験片を水洗、脱水、乾燥させ変退色を判定する
結果
試験片を変退色用グレースケールと比較して級数を判定する
試験結果例
汗耐光 | 試験結果例 | 一般的な目安 |
変退色 | 4-5級 | 3-4級以上 |