石油ストーブの近くで服を干していたら色が変わってしまったことはありませんか?
これは窒素酸化物が原因で変色したと考えられます。
窒素酸化物とは、ものが高温で燃えたときに発生するガスのことです。石油ストーブや車の排気ガス等が発生源として挙げられます。
保管中にガスと染料が反応することで変色が生じます。分散染料を使ったアセテートや、反応染料を使ったセルロース系繊維で発生することが多いです。
繊維製品は着用洗濯や保管などの様々な原因によって色が変わってしまったり、他のものに色移りしてしまうことがあります。
試験の目的・概要
窒素酸化物試験は、密閉容器に試験片を設置し窒素発生装置を用いて発生させた窒素を充満させます。標準布が変色したら試験片を取り出し、生地の変色をグレースケールで等級判定し評価します。
試験片
・100mm×40mmの試験片×2~4枚
(柄物やプリント生地などは色ごとに試験を行うため試料はさらに大きなものが必要)
方法
- 試験片と標準染色布を試験容器に取り付け密閉する
- 窒素発生装置を用いて窒素を発生させる
- 密閉した試験容器に発生させた窒素を注入する
- 標準染色布が標準退色したとき試験片を取り出し乾燥させる
結果
試験片を変退色用グレースケールと比較して級数を判定する
試験結果例
窒素酸化物 | 試験結果例 | 一般的な目安 |
変退色 | 4-5級 | 4級以上 |