汗をかいた服を脱いだ時に色が変わっていたり、重ね着していた服に色移りしていたことはありませんか?これは汗の様々な成分と染料が反応したことで変色や色移りしてしまったと考えられます。
繊維製品は着用洗濯や保管などの様々な原因によって色が変わってしまったり、他のものに色移りしてしまうことがあります。
試験の目的・概要
汗試験は、試験片と白布を人工的に作成した酸性とアルカリ性の2種類の人工汗液に浸せきします。
その後圧力をかけ乾燥機に入れ一定時間放置します。乾燥機から取り出し試験片と白布を乾燥させたあとに生地の変色と白布への色移りをグレースケールで等級判定し評価します。
試験片
・60mm×60mmの試験片×各1枚
試験片を添付白布と一緒に縫い合わせて複合試験片にする
(柄物やプリント生地などは色ごとに試験を行うため試料はさらに大きなものが必要)
方法
- 複合試験片を人工汗液に入れて30分間浸せきする
- その後、汗試験機に取り付けて約45Nの荷重をかけ、37±2℃の乾燥機中に入れて4時間保持する
- 処理後、複合試験片を取り出し乾燥させる
結果
汚染した添付白布を汚染用グレースケールと比較して級数を判定する
試験片自体は変退色用グレースケールと比較して級数を判定する
試験結果例
汗 | 試験結果例 | 一般的な目安 |
変退色 | 4-5級 4級 | 4級以上 3級以上 |
汚染 |